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雄英美装のブログ

はじめに
新築やリフォーム工事が完了したばかりの建物には、一見きれいに見えても、工事特有の汚れが思いのほか残っています。ペンキの飛散やクロス糊の痕跡、床材の隙間に潜む微細な粉塵など、生活汚れとは異なる頑固な汚れが引き渡しの段階で発覚すると、せっかくの新築・改装のイメージが大きく損なわれてしまいます。
こうした汚れを取り除くための”建築美装(洗い工事・仕上げ清掃)”を徹底するかどうかで、建物の第一印象は大きく変わります。プロの技で仕上げることで、新築の魅力を最大限に引き出すことができます。
本記事では、新築・リフォーム後の建築美装の基礎と、その中で重要なポイントをわかりやすく解説します。「建築美装って何?」「ハウスクリーニングと何が違うの?」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
1. なぜ”建築美装”が重要なのか
建物の印象は最初に見る状態でほぼ決まります。いくら構造や設備が優秀でも、仕上げの部分に汚れが残っていると「仕事が雑なのでは?」というネガティブイメージが芽生え、せっかくの新築や改装の価値が下がってしまいます。
そこで重要になるのが建築美装(洗い工事・仕上げ清掃)と呼ばれる専門的なクリーニング作業です。これは工事の段階で発生する特殊な汚れをプロの手で取り除き、建物をベストな状態で施主に引き渡す大切な最終工程となります。
2. 工事特有の汚れが残る理由
新築やリフォーム直後の現場には、“施工由来の汚れ”が隠れていることがあります。ここでは、そんな施工由来の汚れのうち、代表的な原因を3つ挙げて解説しましょう。
2-1. ペンキ・接着剤
新築・改装現場では、床や壁・天井にペンキが飛び散っていたり、クロス貼り替え時の糊がはみ出していたりします。これらの汚れは放置すると固着し、後から剥がしにくくなる厄介な存在です。特に床材や壁紙に合わない溶剤で無理やり落とそうとすると、素材を傷める恐れもあります。
2-2. 養生テープの糊跡
工事中は周囲を汚したり傷つけたりしないようにするため、各所に養生テープが貼られています。このテープを剥がした後の糊が残ってベタつきが発生するケースが多くあります。
2-3. 粉塵
建材を切削した際の微細な粉塵は、巾木の裏やサッシのレール部分に残りがちです。これらは素人目には気づきにくい汚れとなります。
細かな汚れや施工由来の汚れまで取り切れないまま引き渡されてしまった場合、引き渡し後のクレームや追加の手直し対応につながることが少なくありません。このようなトラブルを防ぐためにも、専門的な技術とノウハウを持つ美装業者への依頼が重要になります。
3. 一般的なハウスクリーニングと異なる”建築美装”の視点
テレビCMやチラシで見かけるハウスクリーニングは生活汚れ(油汚れ・水垢・カビなど)が主な対象ですが、新築や改装後の建物では工事由来の特殊汚れが主体となるため、必要とされるノウハウが大きく異なります。
- ペンキや塗料を素材を傷つけずに剥がす
塗装がついた箇所を削るのではなく、専用の溶剤や道具で柔らかくして取り除く技術が必要です。
- 接着剤のベタつきを跡形もなく除去
養生テープの糊跡は放置するとホコリを寄せ付けやすくなります。素材を傷めない範囲で優しく落とす技術が必要です。
- 工事段階で発生した傷や不具合を発見
建築美装では建物の細部をチェックするため、凹凸や傷を早期に発見できます。速やかな補修により、施主に完璧な状態で引き渡すことが可能です。
このように、建築美装は単なる掃除ではなく、建物の完成度を高める最終検査に近い工程なのです。

4. 建築美装の主な工程と段取り
それでは、具体的に建築美装とはどういったことを行うのでしょうか?ここでは建築美装における主な清掃内容についてご紹介します。
1. 粗掃除でゴミや粉塵を排除
まず、建材の切れ端や粉塵を掃除機やほうきで取り除きます。この工程が不十分だと、後の微細な汚れまで完全に落とせなくなるため、基本となる重要なステップです。
2. 塗料・接着剤等の除去
床や壁に飛び散っている塗料や糊を確認し、素材に合わせた専用洗剤や剥離剤を使って落とします。ここでのポイントは、床材・壁紙を傷つけない適切な方法を選ぶこと。美装職人は多種多様な素材の扱いを熟知しており、効率的に汚れを除去できます。
3. 細部の清掃
窓ガラス・サッシ・ドア枠・巾木・角部など、生活汚れとは別の塵や糊跡が溜まりやすい箇所を入念にチェックします。建築現場特有の粉塵が挟まっていれば、使い捨てのブラシや専用ノズルで吸引し、仕上げには拭き取りで光沢を出します。
4. 最終仕上げ・磨き
全体の汚れが落ちたら、仕上げとして床面のツヤ出し、ステンレスや金属パーツの磨きなど、細部の美観を整える作業を行います。最後に見落としがないか再確認し、最終的に清潔な状態を確認して作業完了となります。
5. タイトな工期でも任せやすい”プロの強み”
リフォーム会社や工務店の現場管理者ならご存知の通り、工程が予定どおりに進むとは限らず、建築美装の時間が限られるケースも珍しくありません。そこで頼れるのが建築美装の専門業者(美装職人)です。
- 施工スケジュールを把握しながら作業できる
美装業者は工事現場の流れを理解し、最終的にどのタイミングで清掃すれば汚れがぶり返さないか、といったノウハウを持っているため、効率的に清掃業務を行うことができます。
- 短時間で仕上げられる体制を整えている
建築美装に精通した専門業者であれば、専門的な知見を活かして広い建物でも短期集中で対応できる体制と技術を備えています。汚れの状況や種類に応じて、的確な道具と薬剤を選定し、職人同士で連携を取って対応するので、スピーディーな対応が可能です。
- 品質が安定している
経験が浅いスタッフが建築美装を行うと、経験不足による作業ムラが生じる場合があります。その点、建築美装に特化した業者は、職人の美装技術のレベルが高く、安定して品質の高い仕上がりが期待できます。
6. プロに依頼する際のチェックポイント
プロに建築美装を依頼する際、失敗を避けるためには事前に明確にしておくべきポイントがいくつかあります。ここでは、プロに依頼する際の確認すべき重要なポイントについてご紹介します。
- 清掃を依頼する範囲を明確にしておく
キッチン、洗面台、トイレなどの水回りに加え、バルコニーや外周部の扱いを事前に確認しておきましょう。範囲を明確にすることで、追加料金や手戻り作業を防ぎます。
- 素材に応じた適切な清掃が可能か確認しておく
フローリングや壁紙、タイルなど、仕上げ材の種類に合わせて薬剤や清掃道具が変わります。素材を傷めずに清掃できる業者を選ぶことで、住まいの美観と耐久性を保ちやすくなります。
- 補償内容を把握しておく
清掃中の不注意や事故によって、壁紙や設備を破損するリスクはゼロではありません。もしもの場合に備え、施工業者が損害賠償保険に加入しているか、補償範囲や対応方法をしっかりと確認しておきましょう。
7. まとめ:建築美装は建物作りの大切なステップ
新築やリフォームの最後に行う建築美装は、建物の仕上げとして欠かせない重要な工程です。ペンキの飛散や粉塵、糊の跡など、工事に伴う汚れを丁寧に取り除くことで、空間の美しさがいっそう引き立ちます。
せっかくの新しい住まいを気持ちよく使い始めるためにも、新築・リフォームの際は信頼できる業者に建築美装を依頼し、建物を最高の状態に仕上げましょう。
私たちは、一般的なハウスクリーニングはもちろん、新築・リフォーム後の工事由来の汚れを落とす清掃にも熟練しています。短納期や特殊な汚れにも柔軟に対応いたしますので、建物の完成度を高めたい方や、引き渡し前の最終チェックにお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。